同調して生きる能力
先日、ノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎先生が、記者会見で米国籍を取得した理由を尋ねられて
日本に戻りたくない理由の一つは、周囲に同調して生きる能力がないからです。
とお答えになり、アメリカではジョークとしてとらえられ、会場では笑いが起こったそうです。
同調して生きる能力がないと自覚されている方が、このような素晴らしい研究で名誉ある賞を取られたことに対して、考えさせられることがありました。
「協調性」があることは日本では特によい事とされてきたと思います。
私は下の子が乳幼児健診で、保健師さんと一緒に積み木遊びをする時全く一緒に遊びませんでした。
その時保健師さんに「この子の協調性が心配です」と言われてびっくりしました。
今日初めて会った保健師さんとすぐに遊べなかっただけで協調性のあるなしがわかるのか。
うちの子は二人ともしゃべるのもハイハイも歩くのもゆっくりでした。
乳幼児健診のたびに、こちらが心配していないといっても再検査や子どもの成長相談室を紹介されて、健診が憂鬱で大嫌いだったとき、この一言でブチ切れて
「私は大人になっても協調性はありません!!!!協調性がなかったら何なんですか!?」
と返してしまいました(笑)もうどう収まったか覚えていません。
それから健診は、旦那に会社を休んでもらって行ってもらいました。
旦那はトラブルなく、スムーズにこなせるのに、私は保健師さんの一言一言に評価や避難が混じってると感じてしまって、うまくこなせませんでした。
確かに下の子は協調性は少し欠けているかもしれません。
学校で一人ダンゴムシと遊んでるし、授業中にトイレは行くし、分団で登校しても自分のペースで歩きたいらしく一人で黙々と歩いているようです。
逆に上の子は、協調性の塊です。先日も遠足の班決めがあったそうです。
女子3、男子3と人数が決められていたのですが、入りたい班がいっぱいだとじゃんけんせず、空いてる班に移ったそうです。
しかし、やはり班決めは特に女子は大いにもめたらしく、それを見てるだけで相当疲れたようで珍しく学校から帰って横になってました。
みんなの空気を読み、なるべく争いにならないように動く。
私は協調性がある子を見ると非常に心が締め付けられます。
偉いねと褒めてあげるのも何か違う。
そんな子に自分のしたい事言えばいいといっても余計に委縮するだけです。
協調性とは、同調圧力を強制するのに都合がいい集団行動に必要な言葉なんじゃないかなと思います。
そもそも遠足とか修学旅行とか班決めする必要ある!?
班を作るなら人数制限をする意味ある!?
2人の班、1人の班、20人の班があってもいいんじゃないの!?
バガボンドの宮本武蔵派が向いてる人、ワンピースのルフィー派が向いてる人それぞれいるよねって思う。
人数制限付きのグループ活動しかない活動なんて窮屈だなと思いました。
協調性があることがよいと信じられてきたけど、真鍋先生のお言葉に複雑な気持ちになった人たち(私も含め)が、これからどう動いていくべきか。。。大事になると思います。