君は今、熱望しているか
「君は君の道をゆけ」齋藤孝
この本は、ニーチェを身近に感じることができるよう齋藤先生がニーチェの言葉をわかりやすく解説してくれている本です。
ニーチェの著書『ツァラトゥストラはこう言った』でニーチェは人の成長を三段階で表現しています。
第一段階として勉強や社会のルール、しつけという義務を背負う駱駝。
第二段階としてその義務や抑圧にノーと言って立ち上がる獅子。
第三段階としてその二つの時期を抜け出した人が初めて自分から湧き出るものを楽しむ小児、つまり子どもにたどり着けることができる。
抑圧を否定するのが獅子の時期であるならば、すべてを肯定し、やることなすことあそびにしてしまう。つまり、自分から価値を生み出すことができるのが子どもの時期なのです。
私はこの本の中で「君はいま、熱望しているか」という章がとても心に残りました。
獅子がまっしぐらに、獲物にとびかかるように、知識を熱望しているか。(『ツァラトゥストラはこう言った』より)
「これがなければ生きていけない!」というような思いで本を読んでいますか?
情報社会で知識や情報は溢れているけど、受け取る私たちは知識の情熱にあふれているのでしょうか?
私はこの自粛生活が続く中、長い間してなかった読書を再開させました。
昔のように好きなだけ時間を気にすることなく本が読めなくなり、途中で本を閉じなければならないのがストレスで本を読むこと自体か遠ざかりました。
しかし再開させ、歴史の面白さや面白い著者との出会いにまさに「知識を熱望」している状態になりました。
私がもし今死ぬとなった時、やはり本を開きたいと思うと思います。
後悔することは、もちろん子どものこともありますが、もっと本を読んで学びたかったということでしょう。
この本を読んだとき、熱望する感覚、わかる!!!と少しうれしくなりました。
夏休みなのにコロナだし、猛暑だし、終いにお盆は連続的な豪雨。
私一人なら時間を気にせず本が読めるけど。。。家族みんなが家に居るのでね。。。
早く夏休み終わらないかな。。。
『ツァラトゥストラはこう言った』も読んでみたいと思います。